この国の未来のために、
持続可能な在宅医療を。
皆様、医療法人社団爽緑会 ふたば在宅クリニックのホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。
理事長の石井成伸と申します。
私はこれまで、東京女子医科大学病院、済生会病院といった急性期総合病院において、内科、呼吸器科、救急医療、がん治療・緩和ケアを中心に診療に携わってまいりました。
地域の総合病院に勤務していると、外来は車椅子や杖を頼りにご家族と通院される患者様であふれ、病棟では入院が長期化したり、入退院を繰り返したりする方が多く、患者様だけでなく、ご家族までもが身体的、精神的に疲弊していく姿を度々見かけました。
医療従事者もまた、また日々の外来診療、病棟業務に追われて疲弊している状況でした。
加えて、急性期総合病院は長期入院が困難になっており、行き場を失う患者様も残念ながら少なくありませんでした。
このような現状を打破し、より良い地域医療を提供するためには、患者様、ご家族はもちろん、医療従事者側の負担も減らせるような、スムーズな医療連携の構築が必要と考え、病院、外来診療所とは役割の異なる「動く病院」として、「ご自宅での予防、治療」を行う必要があると考えました。
その思いから、2017年6月に、当時勤務していた済生会病院のあった埼玉県久喜市に、訪問診療に特化した、「ふたば在宅クリニック」を開院いたしました。
埼玉県は人口当たりの医師数が全国最低という過酷な医療過疎地であり、その中でも北東部の医療崩壊は目を見張るものがありました。
そのような環境の中で、診療はもとより、在宅医療の啓蒙、地域連携システムの構築、就労環境の整備等、医師私一人でがむしゃらに取り組み、厚生労働省より「機能強化型在宅療養支援診療所」および「在宅緩和ケア充実診療所」の指定を受けるまでに至りました。
今では、地域の患者様を、当たり前に「自宅でみる」ということが根付き、埼玉県北東部の地域包括ケアシステムが確実に機能するようになったことを肌で感じており、感慨深いものがあります。
しかし一方で、「24時間365日対応の在宅医療」を質を落とさず継続することは、一人の医師の情熱だけでは不可能であるということも、身をもって痛感しました。
開院以来、私一人で500日連続オンコール当直対応を続け、昼夜を問わず往診に奔走した結果、体力のあった私でさえ限界を迎えたのです。
明らかにパフォーマンスが落ち、このままでは患者様や地域のためにならないと判断し、複数医師によるチーム医療、組織化に踏み切りました。
現在の当法人の「持続可能なチーム医療体制」は、私自身の自戒を込め、作り上げたものなのです。
その後、この日本一過酷な医療過疎地、埼玉の方々と共に養った「持続可能な在宅医療」のノウハウを他の地域でも活かして、この国の未来のために、社会に還元していきたいと、自然と考えるようになりました。
当法人の「真の社会貢献」という理念もまた、形だけの理念ではなく、現場から生まれたものなのです。
そのため、2021年以降、東京・六本木に本部を設置し、東京(北千住・新小岩・錦糸町)、千葉(佐倉・八千代・北習志野・本八幡)、大阪(大阪・北大阪・東大阪)と、分院展開を進めております。
当法人の特徴は、各科の学会認定専門医を中心に、皮膚科・精神科に至るまで、複数科の医師を配置し、X線レントゲン装置やエコー、輸血まで対応できるポータブル医療機器を取り揃えることで、総合病院のような質の高いチーム医療を提供している点にあります。
また、夜間・休日のオンコール体制の充実を目指し、常に当院の医師・看護部が待機し、2名体制での往診を徹底しています。
もちろん、在宅医療は看取りだけが全てではありませんが、グループ全体での年間看取り数も600名を超すようになり、全国有数の在宅診療所に成長できたと自負しております。
今後も、地域の病院や訪問看護師さん・薬剤師さん・ケアマネージャーさんと連携を密に取り、一般内科疾患、心・肺・脳神経・整形疾患、がん終末期、認知症などの診療に一層力をいれてまいります。
最後に、クリニック名の「ふたば」には、患者様・ご家族と、私たち医療介護従事者という二つの葉を、少しずつ大きな樹になるように、共に育んでいきたいという意味が込められています。
対話を重視し、より良い療養生活を送っていただけるよう、地域の中核病院とも連携しながら、心を込めてサポートさせていただきます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。